実技試験結果発表の電光掲示板を見て「ふ~」とため息をつく。
今回もダメだったか。
5回使える受験書類も残り1回になってしまった。
同じ試験を受けた40人程の殆どが不合格。
ともに合格を目指す者どうし、仲間意識が強くなり、「また、明日会おうぜ!」と別れた。
翌日、仲間たちと試験前にコースを歩いて動きをチェックした。
いよいよ実技試験が始まり、自分の順番に。
「〇〇番、よろしくお願いします!」と管制塔に受かって大きな声で挨拶をしてバイクにまたがる。
大きなミスも無く無事に最後まで走り切った。
バイクから降りると、管制塔まで駆けあがり「〇〇番、ありがとうございました!」と挨拶して試験は終了。
ここから、結果発表まで仲間たちと「もう何十回目だから今回はいけると思う」とか、「交差点の安全確認が甘かった」とか、不安と期待の混じった会話で盛り上がる。
明日のために受験書類を購入しておこうかと考えていると・・・
結果発表の時間になった。
全員の視線が電光掲示板に集中する。
ため息が聞こえてくる。
そして、「あった!」
心の中で、「やった!」と叫ぶ。
合格だ!
合格できなかった仲間や、既に合格して応援に来ていた仲間から祝福を受けた。
帰り際みんなに「また、明日会おうぜ!」と、いつもの挨拶をされ帰路についた。
40年程前、自動二輪免許の大型(限定解除)試験が、試験場の一発試験でしか取れなかった頃の出来事、今週のお題「試験の思い出」です。