子供の頃「あんこ」は好きではなかった。
「あんこ」って古くて年寄の食べ物ってイメージで、洋物に憧れていた少年は甘いものと言ったらチョコレート。
当時、ガーナチョコレートが販売され良く食べた。
そんな少年が高校生になって、通学路にあるパン屋で昼を買って行こうとした時、コッペパンに「あんこ」とバターを塗ったパンに出会った。
洋物がかっこいいと思っている田舎の少年は、洋物のバターが入っているからなのか、「あんこ」との絶妙な美味しさに衝撃を受け、毎朝「あんバターパン」を買って通学するようになった。
こうして「あんこ」が好きになって行ったが、「ぼたもち」だけは苦手だった。
米と「あんこ」を一緒に食べるなんて!
それが、今は「おはぎ」がむしょうに食べたくなることがある。
コーヒーと「おはぎ」は最高な取り合わせだと思っている。
「おはぎ」のもち米は”半殺し”(つぶつぶが残っている程度にこねたもの)で「あんこ」はつぶあん。
子供の頃は「ぼたもち」今は「おはぎ」と呼んでいるけれど、どちらも同じらしい。
「ぼたもち」は春の彼岸あたりに食べ、「おはぎ」は秋の彼岸あたりに食べる時の呼び方らしい(所説ある)四季のある日本らしい呼び方だなと思う。