湖畔のウッドデッキは爽やかな風が吹いていた。
TシャツにGジャンでちょうど良い。
カフェのおばちゃんに「ホットコーヒー」と言うと、「外の席だね」と返事が返ってくる。
席に着いてテーブルにヘルメットを置く。
おばちゃんがコーヒーを運んできて
「今日は涼しいだろう?」
走るのに丁度いいよ、人が少ないね?
「これからの紅葉シーズンは混雑するんだけどね~、でも今の季節の緑もいいだろ?」
うん、気持ちいいね。
コーヒーを飲みながら湖面のライズリング探しや、鳥を眺めてまったりとした時間を過ごす。
ウッドデッキには赤とんぼが・・・
しばらくすると、雲が山肌を降りてきた。
雨が降り出しそうなので、峠越えはやめて引き返すことに。
コーヒー代を払う時に、いつまでもこの店を続けてねと言うと。
「元気なうちはがんばるよ!」
「今度は紅葉のじぶんに来るのかい?」
いや、その前に来ると思うよと答える。
「じゃ、待ってるから気を付けてね!」
九十九折の坂を下りながら「元気なうちはがんばるよ!」の言葉が気にかかった。
確かおじいちゃんは80歳、おばあちゃんも近い年齢だろう。
いつまでもこの風景を味わうカフェを続けて欲しい。